建築基準法における防災設備関連の概要について
建築基準法における防災設備について説明したいと思います。消防法においては、消防設備が消防法施行令第7条によりまして、消火設備、警報設備、避難設備等明確に規定されております。建築基準法においては、防災設備という考えでの区分ではなく、建築物の構造面での防火対策や避難対策といった規定のなかで防災設備が規定されております。
そのような意味においては設備よりも範囲が広く、建築物全体に対しての構造規制も含まれているということを前提として、以下順次説明いたします。
まず、建築基準法の基礎的な内容から説明しますと、第1章の中で建築基準法の目的は、「建築物の敷地、構造、設備等に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康、財産の保護を図り、これにより公共の福祉の増進に資すること」とされております。実態規定としましては、第2章が建築物の敷地、構造、及び建築設備について定めておりまして「単体規定」と呼ばれています。
第3章は、都市計画区域等における建築物の敷地、構造、建築設備、及び用途について定められており「集団規定」と呼ばれています。第2章の単体規定の中で建築物の防火対策が規定されておりまして、防火規定と、避難施設の規定が防災に関する内容になります。この単体規定の中には強度規定もありまして、広く捉えると建物を強固にするという意味では防災にも関係してきます。
第3章の集団規定においては、防火地域規定という内容がありまして、地域全体を防火の面から強い建築物にするという内容が盛り込まれています。このように、建築物を単体として規制する条項と集団で規定する条項がある点が消防法とは異なった法規制となっています。
建築基準法では建築物の防火対策及び避難対策という観点から個々の規制がされております。防火対策は建築物で火災が発生した場合に、火災の拡大を防ぐことを目的とした対策です。関係規定としては、構造制限、内装制限、防火区画になります。
一方、避難対策は建築物内において安全な空間を確保することと、避難施設によって在館者を安全に避難させることを目的とした対策です。関係規定としては、避難経路や階段の規定があります。また、避難と消防活動を関連させたものとして、非常用進入口の規定、非常用エレベーターの規定、非常照明の規定があります。
以上が建築基準法における防災設備の概要になります。